著者：東京造形大学附属美術館［監修］　藤井匡［編集］ 発行：風人社 定価:2,000円+税 仕様:四六判　ソフトカバー　240頁 2021年11月24日発行 ISBN9784938643980 C0070 2000E 著者 東京造形大学附属美術館［監修］,藤井匡［編集］ 淺沼塁,水田紗弥子,末永史尚,池上英洋,滝川おりえ,中里和人,前沢知子,菅章,伊藤幸穂,正田淳,岡村幸宣,門馬英美,藤井匡,前田朗 【内容紹介】 ●美術館の現場にかかわっている14人の共著。 本書は2020年度に東京造形大学（東京都八王子市）学芸員課程の授業で行ったゲストレクチャーの内容を文章化したものに、数本の書き下ろしを加えたものである。 2020年、コロナ禍で大学の多くの授業がオンラインで行われることになった。学芸員課程には博物館実習がある。例年なら、東京造形大学附属美術館でも4年生の実習を受け入れてきたが、美術館以前に、大学そのものに学生が入構できるようになるのかどうか不明な状況が続いていた。代替となるプログラムを考えなければならなくなったとき、普段から美術館の現場にかかわっている学芸員やアーティストの方々に、その現場のはなしを語ってもらうことを思いついた。 本書にはそれぞれの立場から語られたリアルな言葉が集められている。現在の日本の美術館はさまざまな問題を抱えており、さらに、コロナ禍は今後の予算の縮小といった問題も引き起こすことになるはずである。本書には、日本のこれからの美術館のあり方を考えるヒントが含まれていると思っている。 （本書「あとがき」より抜粋） 美術館の現場にかかわっている14人の共著。 ひとりひとりの著者が、自分の「いちばん」の話を学生に伝えます。 どうやって美術館の展示はできていくのか、メイキングの話が面白い。 〈もくじ〉 第一章　展覧会をつくる　5 サブカルチャーの夢美術館と呼ばれて…［淺沼 塁］ 6 展覧会の実務から思考する―自主企画から美術館、芸術祭まで［水田紗弥子］ 23 協働の場としての美術館［末永史尚］ 38 展覧会監修者の役目［池上英洋］ 54 第二章　鑑賞者とつながる　71 鑑賞者とのつながりをつくる―富山県美術館の活動［滝川おりえ］ 72 アートプロジェクトから美術館のワークショップへ［中里和人］ 88 価値観への問いかけ 　―ワークショップから鑑賞者・作家・美術館との関係性を考える［前沢知子］ 105 第三章　地域とともにある　121 美術館の機能と役割―「これまで」と「これから」［菅 章］ 122 地域の中の学芸員―信州のミュージアムを例に― ［伊藤幸穂］ 138 美術館によるクラウドファンディング［正田 淳］ 155 第四章　歴史をつなぐ　171 美術館の歴史性を引き出す実践― 《原爆の図》のある美術館で［岡村幸宣］ 172 美術作品の保存とデジタル・アーカイブ［門馬英美］ 188 コレクションの展示―高梨豊の人物写真から考える［藤井 匡］ 204 緑の宝石箱・スイス美術館巡り［前田 朗］ 220 あとがき［藤井 匡］　236