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耳は何のためにあるか

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何のための知識シリーズ1 耳は何のためにあるか 山田宗睦ほか共著 発行:風人社 仕様:四六判/上製本/ 276頁 定価:本体2,300円+税 1989年8月10日発行 表紙画 青木健真 ISBN9784-938643-00-3 C0347 ★日本図書館協会選定図書 全日本聾唖連盟推薦図書 哲学・医学・物理・口承芸能……切実な問いとしての「障害を通した」視点ほか、 徹底的に「耳」を問うアプローチ。 人間的な生き方に、耳は本当の力を発揮しているだろうか。 耳はたしかに外部の、空間の、物理的な音を聞く。 だが耳は、それだけではなく、神の声、内心の声、時の声を聞く。 そしてこの内の音信(おとずれ)を聞くとき、耳は人間の耳となったのである。 (山田宗睦/本書第1章より) 本シリーズの第1弾として刊行 数多くの新聞・雑誌の書評欄で取り上げられた。聴覚に関心ある人の必読基本書とまで、一部から評価をいただいた。聴覚のメカニズムについて、医学・工学からのアプローチで、基本的な知識から専門分野まで、詳細に深く述べられている。すでに、いくつかの類書に資科・転載の形で貢献できていることは光栄である。 巻頭言は、哲学者山田宗睦の「耳はたしかに外部の、空間の、物理的な音を聞く。だが耳は、それだけでなく、神の声、内心の声、時の声を聞く。そしてこの内の音信(おとずれ)を聞くとき、耳は人間の耳となったのである」と結ばれている。 口絵には、耳の造形を一生追い求めた彫刻家三木富雄の「EAR」を、詩人茨木のり子の詩「聴く力」をご好意により転載させていただいた。 聴覚の秘密を握る「コルチ」器官の電子顕微鏡写真(星野知之氏提供)は、神秘の極みを視覚で味わうことができる。 聴覚障害者の「音楽・考」は、読者の印象を強く打った。今までの「耳」のアプローチに欠けていた一つの視点である。 本書の目次 <口絵> 「EAR」(彫刻・三木富雄) 「聴く力」(詩・茨木のり子) 「有毛細胞」(顕微鏡写真・浜松医科大学 星野知之) 1 耳の意味を考える……山田宗睦 <コラム> 感性の響き合いとしての耳……尾藤イサオ 2 人の耳はどうなっているか?……向高洋幸 耳の力を考える/耳はどこから来たか?/聞くことの入口 耳介・外耳道/空気の振動から個体の振動へ 鼓膜/ 音量の自動調節 鼓室/驚くべき鋭敏な毛のアンテナ 蝸牛/平衡器官としての耳 三半規管・前庭/ 信号の伝達組織と中継検問所 聴覚神経/耳の病気/難聴という耳にとっての重大な問題/めまい・耳鳴り 3 耳の知覚……千葉滋 音はどのように知覚されるか?/なぜ人の感覚は対数的なのか?/耳はどこまで聞こえるか?/音色とは何か?/ なぜ耳は二つあるのか?/ヘッドホンで聞くと頭の中から音が聞こえる?/カクテルパーティ効果とは?/ 聴覚は錯覚をおこすか?/快い音、不快な音とは何か?/音声・音楽の認知/耳と眼はどちらが強い?/ 右耳と左耳は同じ?/耳からの情報、眼からの情報/音のない世界(無響室)での体験 4 機械の耳……千葉滋 なぜ機械に耳が必要か?/機械の耳・人の耳/ニューロン・コンピュータによる音色の認識/音声とは何か?/ 音声の最小単位、音素とは何か?/会話音声の性質/人は音声をどのように知覚しているのか?/ 機械による音声認識はどこまできたか? 5 障害を通して考える ■心の対話--聾教育の体験から……大嶋功 障害児教育は、まず親が……/不自由なればこそ心を聞く/普通の子供のなかで育てる/ 目が見えるだけでは本は読めない ■聴こえない世界からの音楽考……森壮也 音楽ワークショップの始まり/少年時代の楽器体験/聴覚障害児と音楽/再び少年時代の楽器体験/ 友人に教えられた「聴く音楽」の世界/自分の音楽とは何か?/「聞こえない」ことと「音楽」/ 「自分の耳」の「自分の歌」 ■補聴器の歩みと今後の課題……庄野久男 山野で学んだ知恵/耳の悪い人に使えないか/電話の誕生と電気式補聴器/相次ぐ革新の時代/ 「補聴器効果」というマイナスの影響/現在の補聴器の課題/補聴器は体の一部になれるのか/私たちの宿題 6 昔話「聞き耳頭巾」を考える……中村とも子 「聞き耳」の登場する昔話/聞き耳譚の主人公/主人公は何を聞いているか/欠損をおぎなうものとしての聞く力/ 聞く力を持つ者=異種の人/聞き耳を得た子供たちの到達点/「聞く文芸」としての昔話 索引

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