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口は何のためにあるか

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何のための知識シリーズ6 口は何のためにあるか 山田宗睦編 発行:風人社 仕様:四六判/上製本/ 272頁 定価:本体2500円+税 1994年2月25日発行 ISBN9784-938643-09-6 C0347 ★日本図書館協会選定図書 表紙写真「キッシンググーラミ(キスをするグーラミ)」(ジェーン・バートン撮影) 進化・解剖学・医学・文化人類学・言語学・障害ほか多方面からのアプローチによる「身体から考える」好評シリーズ チンパンジーは訓練してもしゃべれないのはなぜか、など動物の口、人の口の比較。発生学から口の構造をみると、人の口はとても複雑な進化の過程を発生途上で繰り返して口になる。舌はまさに口から出た手で、随意筋がのどから飛び出している。解剖学・細胞生物学専門の筆者が、「構造と発生」の学問の魅力をも伝える。 歯科医師は、誰にも関わりある歯の健康を中心に分かりやすく詳説。口の健康とは、口だけにとどまらない身体全体の健康であることを強調する。また、筆者の専門の口唇口蓋裂についても1章を設けた。   文化人類学の立場からは、筆者のフィールドワークの成果を基に、食べる口を考察する。口は入れるだけでなく出すことも重要な側面 との、境界としての口に注目する。噛む文化の紹介も興味深い。 言語学者も未知の言語音を習得することは難しい。口という狭い範囲で発音される音声の多様性は驚異的である。 「失語症」を患った筆者は、言葉は聞く気持ちに迎えられたときに滑らかに発せられる、という。 ろう者劇団代表の筆者は、小学生の時に声を出すことを自らやめた。手話に魅せられた体験と、ろう者の口の表現を語る。 本書の目次 1 動物の口・人の口……岩本光雄 鼻腔と口腔/四×八=三十二本/後退した口/顔面筋/二枚舌/しゃべる/人間の口 2 口の発生と構造……瀬川彰久 解剖学的にみた「口」 口の発生(あたま・かお・くち/口の発生に刻まれた進化の歴史/ 口の発生/表情筋と咀嚼筋の発生) あごの構造と発生(上あごの発生/下あごの発生/耳との不思議な縁/あたまの骨とからだの骨の発生のちがい) 舌の構造と発生=のどから出た手(舌の発生/のどから出た手/あじな話) 歯の構造と発生(歯の発生) 口の発生最前線(ソミトメア/顔の骨をつくる細胞/ホメオボックス遺伝子) 3 口の健康-歯科医学から……船木純三 (1)人の一生にそくして(胎生期=生まれる前から口は働いている/乳児期と「口の癖」/思春期~青年期=不正咬合と親しらず/壮年期から老年期=歯槽膿漏と「かめる」晩年) (2)むし歯の話(むし歯になりやすい人、なりにくい人/むし歯による種々の影響/むし歯の進行状況/むし歯の予防) (3)矯正治療の話(不正咬合の種類と影響/心への影響/原因と治療方法) (4)口唇口蓋列(患者と医療側の信頼関係/発生原因/出生児の母親の気持ち/治療のプロセス) 4 食べる口-文化人類学から……秋道智彌 境界としての口/噛む口(ベテル・チューイング、口噛み酒ほか)/嘔吐/口の作法と周縁性/人肉食の問題/食と差異化) 5 言語音と口……千野栄一 口が関与しない人間の言語音はない/言語学における口/呼気を使わぬ音を持つ言語/五十二種の下打ち音を区別する/「放出音」の発音に挑戦する/人間の音声の多様性に驚く 6 失語症者にも言わせてほしい……横田整三 軽くて重いもの/内言語と外言語/「言語不全症」/「サイレント・パーク」/「ことば」不信の系譜/楽しみながら克服する/癒しの「こころ」 7 ろう者の口と表現……米内山明宏 覚えているのは「口の形」だけ/ろう学校の初舞台で/「声をだすのをやめる」決心/ろう者のゆたかな「口の形」/きれいな口、わかる口と表現

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